取引の先に、関係がある ― 売り込まないという選択
- Web改善・導線改善
金井由宇(ゆうさん)
DX マーケティング 人間中心設計 UI/UXデザイン
私たちは「成果を改善する会社」と名乗っています。では、成果は一度の取引で終わるものでしょうか。私たちは、そうは考えていません。成果は、取引の先にある「関係」から続いていく。今回は、私たち自身が、お客様との関係をどう続けているのかを、正直に書きます。
目次
仕事は、取引が終わったら終わりなのか
多くの場合、仕事は取引で完結します。納品して、請求して、終わり。けれど私たちは、取引の先に関係があると考えています。続いていくために大切なのは、単発の取引ではなく、取引を重ねた先の関係です。
関係は、会社として持つ
私たちは創業のときから、お客様との関係を記録し、更新し続けています。はじめは名刺から始めた、ささやかなものでした。
大事にしているのは、最新の状態に保つこと。BtoBの仕事では、お客様の状況は変わっていきます。担当者も、課題も、タイミングも。適切な距離感で良い関係を保つには、いまどうなっているのかを、知り続けている必要があります。
これが無かった頃、関係は「会社」ではなく「個人」のものになっていました。担当者が変われば、関係も途切れてしまう。続く関係にするには、個人の記憶ではなく、会社の関係にしておくことが要りました。関係を、人に依存させない。それが、続けるための土台です。
最近、続ける形を一つ増やした
最近、その考えを Newsletter という形にも広げ始めました。月に2回ほど。私たちにとっては、まだ最新の実験です。
手段はSNSなどいろいろありますが、BtoBの私たちには、Newsletter がお客様との適切な距離感を保ちやすいと感じています。近すぎず、遠すぎず、必要なときに思い出してもらえる距離です。
送らないと決めているものがあります。知識の自慢と、技術の自慢です。そして、売り込みもしません。届けるのは、私たちに何ができて、何を考えているか。必要なときに、必要なことを、少しの+αとともに。
続けていると、関係は育つ
私たちには、続けてきたから生まれた関係があります。
はじめは、小さな案件でした。大きな取引ではない、ささやかな始まりです。そこで、できることをして、結果をきちんとお伝えした。ただ、それだけのことでした。
けれど、その関係は途切れませんでした。年月をかけて取引を重ね、いまではいちばん深く価値をお届けできる——私たちにとって、最も大切なお客様のひとつになっています。数年をかけて、そうなりました。
派手な売り込みをしたから、ではありません。小さな取引できちんと結果を出し、続けてきたから、です。
売り込まない。だから、続く
ここに、続けてきて私たちがつかんだ気づきがあります。
売り込む必要は、ありませんでした。やったことは、結果を伝える。それだけです。
そして、売り込まないからこそ、関係は続きました。売り込みは、その場の取引を取りにいく行為です。けれど私たちが欲しいのは、取引ではなく、その先の関係でした。だから、売らない。結果を伝えて、続ける。取引の先に、関係がある——それが、私たちの実感です。
だから、伴走できる
お客様との関係を続けるとき、私たちがしているのは「伴走」です。制作も、コンサルも、運用も、そのどれか一つではありません。一つだけでは、お客様の課題は解け切らないからです。すべてに並走するから、解決でき、成果が出て、関係が続きます。
そして、私たちはお客様のゴールを、自分たちのゴールとして引き受けます。自分のゴールだと思えなければ、課題は本気で解けないからです。本気で取り組むから成果が生まれ、成果が出るから、関係が続く。伴走とは、その繰り返しです。
まだ、続けている最中です
正直に言えば、Newsletter は始めたばかりですし、関係を続けるための工夫は、これからも増やしていきます。
そして、この連載そのものも、その実践のひとつです。最初に「改善とは意思決定だ」と書き(改善会社として、まず自分たちを改善する)、次に「改善は、速さではなく判断で決まる」と書きました(改善は、速さではなく判断で決まる ― 会議の「本質」を見極める)。そして今回は、続けることそのものについて書いています。続けて書いていること自体が、私たちが続ける会社であることの、ささやかな証拠です。
要点
- 成果は、一度の取引ではなく、取引の先の「関係」から続きます。
- CRMやNewsletterは道具です。主役は、お客様との関係です。
- 売り込まず、結果を伝える。売り込まないからこそ、関係は続きます。
- 制作・コンサル・運用のすべてに並走する——それが、私たちの伴走です。
記事を書いた人
金井由宇(ゆうさん)
DX マーケティング 人間中心設計 UI/UXデザイン
得意領域はマーケティング、ブランディング、人間中心設計(UI/UXデザイン)、プロジェクト管理・ディレクション、デザイン。化粧品業界で国内初の化粧品ブランドの輸入総代理店事業立ち上げ、セールス&マーケティング兼EC運営責任者などに従事し、その後は東京の大手ウェブインテグレーションを経て、リードスペースを起業。